『無敵の思考』~ラクに幸せに~
はじめに
なぜルールをつくるのか
これに対する最もわかりやすい解は「より良い人生を歩むため」です。
もう少し具体化すると「ストレスを減らすため」です。
人生は選択の積み重ねです。
どの学校へ行くのか、どの会社に入るのかという大きな選択もあれば
何時に起きるのか、何を食べるのかという小さな選択もあります。
これら全ての選択に対して毎回悩んでいるとストレスが溜まります。
そこで、前もって自分なりのルールを決めることでストレスを解消してラクに生きようというのが本著の考えです。
本著には21のルールが書かれており、その中でも自分が取り入れたいと考える3つのルールを紹介したいと思います。
「モノづくり」をする
消費者は一生幸せになれない
消費者とは「お金を使って幸せを感じる人」です。
そのような人が幸せになるには、お金を稼ぎ続けることとお金を使い続けることを
続ける以外に方法はありません。
しかしながら、この方法で幸せになるのは困難です。
なぜなら、お金を稼ぐ時間とお金を使う時間を削ると自分の時間がほとんど残っていないからです。(しかし、多くの人がこの道を歩んでいます)
これを抜け出すために必要なのが無料で幸せを感じられる方法を知ることです。
僕なんかは、天気の良い日に散歩したり、図書館で本読んだりするだけで幸せなので究極的には生活維持費用さえ稼げれば幸せに生きられます。
消費だけが幸せではありません。
そして無料で幸せになる方法の一つがクリエーターになることです。
クリエーターはモノを作る人です。
消費者はモノを買う人です。
もっと言えば、
クリエーターとは「モノを作って幸せを感じる人」です。
消費者は「モノを買って幸せを感じる人」です。
どちらが良いかは明らかではないでしょうか。
クリエーターと言っても、アプリをつくるとか職人になるとか難しいことを言っているわけではありません。
作成するモノは編み物でも、料理でもそれをつくることが楽しければなんでもOKです。つくることが好きなクリエーターになることが出来れば、お金が無くても幸せに生きることが出来ます。
それを買って本当に幸せなのか?
最近、人は自分の欲求に素直すぎるんじゃないかと思います。
「スマートウォッチが欲しい」→「お金を貯めて買おう」
「イギリスに行きたい」→「年末に行こう」
という思考をしているとお金を使ったときに短期的な幸せがくるだけになります。
そうではなくて、「なんでこれが欲しいんだろう?」「本当に欲しいのかな?」
という事を一度疑って見てください。
お勧めの方法は
これを買ったらどのようなことが得られるか?
それで得られるものは大体出来ないか?
この二つを問う事ですね。
僕も前までスマートウォッチが欲しいと思っていましたが、
何が得られるだろうと考えると「LINEの通知がすぐ見られる」と「話のネタになる」くらいしかないなあと思って購入をやめました。
要するに買い物から得られるものは期待しているほど多くないという事です。
「努力しないための努力」をする
怠惰な人のほうがプログラマーに向いているというのはよく聞く話です。
なぜなら、プログラミングでは自動化や再利用をすることで無駄を減らすことが重要だからです。
楽をして結果を出すことが一番なのです。
正しい努力をしよう
重要なのは結果です。
適当にリストアップした1000件に営業電話をかけて、10件のアポを取る人より、
精査されたリストの100件に電話をかけて20件のアポをとる人の方が優秀なのは明らかです。
これに対して、前者の方が多く電話をかけて頑張っていると評価する人はいません。
後者はリストを精査するという「努力しないための努力」をしています。
努力にも種類があって、その中でも正しい努力をしましょうということです。
このルールをつくるというのも「努力しないための努力」の一つです。
ルールを決めて、「それに従うなんて怠惰だ!人生にしっかり向き合え」
という方もいるかもしれません。
しかし、このルールを決めるというやり方は
些細なことにリソース投入するのをやめ、重要なことにリソースを投入するための手段です。長期的に役に立つこと、目的達成につながることにリソースを投入する。
これが正しい努力です。
買い物は「思想」と「機能」に分ける
人はなぜモノを買うのか?
この疑問に対して、思想と機能の2つに分けられます。
機能での買い物
こちらは機能的価値という言葉の通りです。
機能的価値。ないしは機能価値。当該ブランドが顧客・ステークホルダーに提供することができる、他が真似しづらい特別の性能や品質のこと。車なら、加速性能や静粛性、食品なら味や香り、舌触りなどのことである。ただ、これらが優れているだけではブランドにはなれない。情緒価値が必要である。
例えば、時計の防水性や洋服のストレッチ性などが機能的価値にあたります。
こちらが商品の基本的な価値となります。
思想での買い物
こちらは情緒的価値にあたるものです。
情緒的価値ないしは情緒価値。
ブランド提供価値のうち、ステークホルダーの情動に訴えかける価値のこと。機能価値と対を成す概念。人が何かに憧れを感じるとき、その何かの機能面だけを見ているのではない。むしろ、そのものを持つことで覚える誇りや、そのものを利用することで感じるワクワクした感情などが羨望の的となる。この情緒価値が提供できない企業組織は、ブランドとして成功することが困難である。ブランドオーラともいうべき価値である。
最近は愛情で買い物をしてる人って多いんじゃないかなと思います。
例えば、クラウドファンディングとか最たる例ですよね。
クラウドファンディング(英語: Crowdfunding)とは、不特定多数の人が通常インターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うことを指す、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語である[1][2]。ソーシャルファンディングとも呼ばれる[3]。
この前見たのが、「学生がお金が無いけど海外に行きたいから応援してください」という企画です。これと似たようなものをよく見かけます。
まだ同じ立場の私からすれば「バイトすればいいじゃん」と思っていましたが、そのようなプロジェクトでも資金が集まっているものはちらほら見かけます。
一応、見返りとしては「ブログ記事書きます」「写真送ります」とかはあるんですけど、「一般人の記事も写真も要るの?」とか「ほとんど見返りもないものになぜ投資するんだろう」とか思っていました。
これは私が商品の「機能的価値」にしか注目していなかったためです。
出資者は、その人たちを応援したいから出資しています。
それは定量的には計ることのできない部分です。
どちらの買い物が良くてどちらの買い物が悪いとは思いませんが
自分の買い物がそのどちらにお金を払っているのかは分けて考えるべきです。
例えば、コムデギャルソンの洋服を機能的に優れていると思い込み、高い金額を出して買うのは過りでしょう。
確かにある程度は機能的にも優れているかもしれませんが、機能だけではその値段に反りません。そこにはブランドのバックグラウンドの価値であったり、周りからの承認を得られるという価値の料金が含まれています。
この思想に惹かれて買ったと思っていればその商品にも愛着がわいてきますし、満足度も高いままいられます。
だから、無理に機能が良かったと強がるのではなく、それが機能ではなく、思想での買い物であるということを認めることが大切です。
まとめ
私たちが幸せになるために出来ることは
・スキルを身に着けてお金を稼いで幸せを目指すか
・お金が無くても工夫して幸せを目指すか
このどちらかです。
自分の立場をはっきりさせましょう。
異なる立場の人を否定するのは間違いです。
正解も不正解もありません。どちらにもメリットデメリットはあります。
ただ、その人がどちらに着くかを選ぶだけです。
その選択の前に、この二つの選択肢があるんだよという事を教えてくれる本なんじゃないかなと思っています。
おしまい
無敵の思考 ――誰でもトクする人になれるコスパ最強のルール21
- 作者: ひろゆき
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2017/07/08
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